全国法科大学院マップ

※「順位」は全法科大学院中の合格者数順による。合格者同数の場合、合格率の高い方を上位とした。

 

9月10日、法務省が2009年度新司法試験の合格者を発表した。受験者数7,392人に対して、合格者数2,043人、合格率は27.6%で、昨年度比5.4ポイント減、一昨年度比12.6ポイント減となっている。司法試験委員会が設定した合格基準に達する者が少なかったために、同委員会が想定していた2,500~2,900人を大きく下回る合格発表数となった。

大学別合格者数のトップは、東京大(216人)で初年度を除いて3年連続、次いで中央大(162人)、慶応大(147人)、京都大(145人)、早稲田大(124人)と続く。旧試験の勢力図と比べ若干の変動はあるが、いわゆる学部偏差値上位の有力大学が上位を占めていることは変わらない。

アメリカを真似た日本型ロースクール、法科大学院の誕生に際しては、入学者の7割程度が法曹への道を歩める制度設計が司法制度改革審議会で提言され、一躍、学生、社会人に「法科大学院ブーム」が沸き起こった。しかしながら、法科大学院の予想以上の乱立により、全体の入学定員が大幅に増加し、その理想はもろくも崩れた。法学未修者の合格率の低さも、当初の目論見と大きく異なる点である。司法制度改革審議会では、従来、受験勉強に明け暮れた者だけが法曹となる弊を廃し、法律を初めて学ぶ学生や社会人、主婦など多様な人材が、法科大学院の3年間の教育を経て市民感覚を備えた法曹となることを想定していた。だが膨大な学習範囲・量を要する試験にあって、結局は学部で法学を修めた者(法学既修者)に有利に働く結果となっている。社会人受験者の数も減少傾向にある。

また法科大学院間の「格差」も4年の間に鮮明となり、入学定員の確保や合格率の低迷にあえぐ法科大学院は、自主的な定員削減や他大学院との統合を余儀なくされている。法曹人口を増やすことに対する異論も、政治家や日弁連などから大きくなっている。合格者の就職活動は厳しいものがあり、さらに「挫折者」の進路指導についても、法科大学院の今後の課題となるのではないか。

Posted: 17 September 2009