速読の技術
試験勉強と速読
2006年度から始まった新司法試験の論文式問題では、何ページにもわたる複雑な内容の事例問題を読んだ上で、設問に解答する問題形式に変わっている。また、
最近の大学入試の論文問題でも「〜について論ぜよ」式のいわゆる一行問題から、長文を読ませた後、解答を記述させる出題が増えている。
いずれも単なる暗記力ではなく、理解力・思考力や分析力を問うことを意図しているが、こうした試験に対応するためには、まず長文を、理解をそこなわずにすばやく読みこなす力が求められるというわけで、受験予備校の中には、速読の講座を設置しているところがある。
また、情報過多の現代では、自分に必要な情報を選別しながら、その情報をスピーディに処理していく能力が要求され、その意味でも速読のテクニックが注目される。
“知の巨人”と称され、多読家で知られる評論家立花隆氏の読書テクニックは、本や膨大な資料について全体の構造を最初に把握し、続いて章単位、節単位で細かな流れをつかみ、究極の速読を行うにあたっては、パラグラフ単位で、ワンセンテンスだけ次々読み進めるというもので、それによって、300ページの本でも5分から15分で読んでしまうそうだ。
即席速攻の速読訓練法
日常、人はさほど意識しないうちに速読を行っているもので、朝あわただしい時間の中で、新聞を斜め読みしてトピックを頭にいれるとか、本屋で本を手にとって、買うか買うまいか決める際、全体をザット眺めておおまかな内容をつかむ、などの行為はまさに速読といえる。
これを、洗練化かつ体系化された方法で、精度を高めて行うことが速読の技術で、外国などでは学術機関等において学問の一部として、本格的に研究されているケースがあるという。
即席速攻の速読術として、『新日本速読研究会』では次のような訓練を紹介している。まず、縦書きの本を用い、一行の上下二点だけを見ながら、次の行に進んでいく。これを数ページ分行った後で、次に今度は同じ箇所をスピードを半分に落として読む。この『上下2点以外読まず訓練』と『半速訓練』をウォーミングアップとして読書開始前に数分実行するだけで、読書能力が飛躍的にアップする現象が起こるとする。
右脳の活用と速読術
現在、日本で速読の流派は20種類以上あるそうだが、その多くが右脳利用と結びついている。右脳はものごとをイメージによって理解する能力をつかさどっているが、本を読む際に、文字を一行ずつ読み進めていくのではなく、視野を広げてページ内の文章をかたまりとしてとらえ、感覚を鋭敏化させて即座に文脈を理解していく。そのために、普段あまり活用していない右脳を活性化させるトレーニングを行いながら速読をマスターするというもの。速読と脳力アップは密接に関連しているというわけである。
そのトレーニング方法はソフト等を利用して楽しみながらわずかな時間で手軽に行え、習熟の程度差はあるものの、訓練によって、速読術はどんな人でも身に着くといわれている。
![いろいろな勉強に役立つ書籍やウェブコンテンツを[勉強の道具]として紹介しています。](../../img/header.jpg)

/
好奇心の宝庫/