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フラガール

夕張市の破綻

北海道・夕張市が総額600億円を超える負債を抱え、破綻した。総務省に財政再建団体の申請を行い、認定されると財政運営は事実上、国の管理下に置かれる。病院や介護施設の閉鎖、公共サービスの低下等、特に住民の40%に上る高齢者に深刻な影響が及んでいる模様だ。

日本の主な炭鉱夕張市は、石狩炭田の中心都市として、最盛期には24箇所もの炭鉱を抱え繁栄したが、1990年に最後の炭鉱が閉山してからは、12万人に達していた人口も約1万4000人までに激減。石炭産業の町から観光都市へ脱皮しようと、テーマパークやスキー場の建設、ゆうばり映画祭の開催等積極的な振興策に取り組んだが、放漫な財政計画がたたり、失敗に帰した。

かつて石炭は“黒いダイヤ”と呼ばれ、産業革命以降、長期間にわたり基盤的なエネルギー資源として採掘が続けられた。関連産業と炭鉱を抱える自治体は活況を呈したが、第2次世界大戦後の1950〜60年代から、主役の座を石油や天然ガスへ譲るようになり、それとともに、鉱山会社や炭鉱労働者、産炭地の自治体は軒並み廃業・倒産と失業、町の衰退という連鎖的な打撃を被ることとなる。

炭鉱町の再生

炭鉱の町が閉塞の状況から脱し、見事に再生を果たしたケースとして福島県の常磐炭鉱の例がある。

映画フラガール
映画『フラガール』オフィシャルサイト。映画の公開はすでに終了しているが、3/16にDVDが発売される。

常磐興産が開発を手がけた常磐炭鉱は、京浜工業地帯に近い首都圏近接の炭鉱として栄えた。しかし、例にもれず60年代半ばに経営状態が悪化し、常磐興産は石炭産業の行く末に見切りをつけ、常磐湯本温泉観光会社を設立して、観光産業に活路を見出そうとする。海外旅行が高値の花だった当時に「夢の島ハワイ」を演出したリゾート施設「常磐ハワイアンセンター」(現「スパリゾートハワイアンズ」)の建設を企図する。

この常磐ハワイアンセンターの踊り子として、炭鉱町の再建に奮闘したダンサーたちを描いた映画が『フラガール』だ。日本アカデミー賞を初め、2006-2007年度の数々の映画賞を受賞するなど大ヒットした。

個性豊かな素人集団が、ハプニングをいろいろ経験しながら結束し、努力の末花開くという展開は『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』などでもおなじみだが、フラガールたちの場合、乾坤一擲、町の命運がその踊りに託されていた。

生まれ育った故郷のために力を尽くしたいと健気な生徒たちと、東京からやってきた少しひねくれ者のダンス教師との次第に深まる交流が素直に感動できる。家族や友人との別離の場面に、劇場内のあちこちですすり泣きの声がもれていた。ラストのダンスシーンも圧巻で息を呑む。

ドラマならではの脚色が施されているのは当然だが、製作スタッフは当時の関係者を訪ね歩いて、綿密な取材を重ねたうえで物語を構成したという。それだけに、炭鉱業への誇りを捨てずにヤマの仕事に執着し続ける者たちと、時代の変化を受入れ、新しい潮流に身を委ねようとする人々とで町が二分される様子が心に迫る。

フラガール メモリアルBOX

フラガール メモリアルBOX 昭和40年、福島県いわき市は炭鉱の町だったが、石炭から石油へエネルギー源が変わり、閉山が続いていた。その危機に炭鉱会社が目をつけたのは観光。いわき市にレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」と作ろうとする。目玉はフラダンスのステージだったが、ダンサー募集に集まったのは素人の娘たち。ダンス教師として東京からプロのダンサーを呼ぶが、彼女は田舎をバカにして教える気がない。しかし、次第に娘たちの一途さに心を動かされる。 ▼アマゾンレビューおすすめ度の平均: 5.0/5 ぜったいオススメ!!/5 メモリアルBOXのDVDはもっと最高/5 本編だけではもったいない!