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精神保健福祉士

家族の苦悩も深い心の病気

PL病院副院長の御木達哉氏が、2004年に『うつ病の妻と共に 』という本を出版した。人一倍行動的だった美紗子夫人が、1998年の初夏、突然うつ病を発症、その後の夫婦の苦悩の日々を綴ったものだ。2007年3月文庫化され、その中、『それからの美紗子』という終末部では、「ともかく大きな出来事もなく、時間だけが過ぎていく。―この平穏な生活が永遠であれかし― わたしの願いは、ただこの一つである。」と締めくくられていた。

ところが文庫発刊直後の今年3月31日、美紗子夫人は、自宅マンションから飛び降り自殺を遂げてしまう。文藝春秋8月号で、御木氏が『愛する妻をうつ病に奪われて』と題する“慟哭の手記”を寄せている。あまりに痛ましい内容は、涙なくして読めない。

うつ病はつらい。物事すべてが悲観的に映り、この先希望はなく、抜け道がないように感じる。気力も体力も喪失する。そして本人とともに、見守る家族もまた深い苦悩に陥る。休養と薬物処方によって必ず治る「心の風邪」のようなものといわれるが、社会生活におけるストレスから再発したり、治りきらないケースもある。

人は皆、多かれ少なかれ悩みを持ちながら生きているものだが、高じると心の病として、精神の機能に障害が生じてくる。その病気の種類や症状、程度はさまざまであるが、自分の力ではどうにもならなくなる。精神科・心療科で医師の治療を受けると共に、中断された社会生活に復帰する場合などには、さらに専門的な助言や指導が必要になる。

精神保健福祉士試験の概要

精神保健福祉士は、1997年の「精神保健福祉法」の成立により登場した新しい国家資格で、統合失調症躁鬱病などの精神障害者、アルコール依存症者の社会復帰に向けて、社会生活に適応していけるよう訓練したり、再就職についての助言・指導を行う。家族に対しても、障害者を家庭に再び迎え入れるにあたっての心構えなどを伝えたりもする。

活躍の場として、医療機関の精神科や保健所で医師等とチームを組んで、精神障害者の自立支援に尽くしたり、企業内ソーシャルワーカーとして従事するケースもある。また資格取得後、地方公務員となって、行政機関の法律に基づいた各種支援事業や、地域における精神保健福祉の計画立案などに関与する例もある。

受験資格が、最終学歴や大学での履修科目、職歴などによって細かく分かれており、また相談援助の実務経験により、直接受験が可能な者、または養成施設での学習を経て、受験資格を得る者に分類される。社会福祉士資格取得者は、試験科目が一部免除される。

受験資格

  • 4年制大学で指定科目を修めて卒業した者
  • 2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した者
  • 精神保健福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した者
  • 精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した者

試験日程

●試験日:1月下旬の2日間(土・日)/●申込期間:9月上旬〜10月上旬/●結果通知:3月末日

試験科目

多肢選択式。
精神医学、精神保健学、精神科リハビリテーション学、精神保健福祉論、社会福祉原論、社会保障論、公的扶助論、地域福祉論、精神保健福祉援助技術、医学一般、心理学、社会学、法学

合格率

  • 2006年度:60.3%(受験者数7,434人/合格者数4,482人)
  • 2005年度:61.3%(受験者数7,289人/合格者数4,470人)
  • 2004年度:61.3%(受験者数6,711人/合格者数4,111人)

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(社)日本精神保健福祉士協会

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