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新司法試験制度と法科大学院

広がった法曹への道

「詐欺にあって困っているが、どうしたらいいかわからない」「裁判になる前に何とかトラブルを解決したい」「地方に住んでいると相談しようにも弁護士がいない」。

社会の複雑・多様化、国際化等に伴い、日常生活のさまざまな場面で、司法制度の利用が求められるケースが増えている。しかしながら、長すぎる裁判や高額な費用負担、弁護士偏在の問題など、日本の司法制度は一般の人々には敷居が高いという印象が強く、国民に身近な司法制度の確立が急務とされてきた。

1999年に「司法制度改革審議会」が内閣に設置され、約2年間の審議を経て、司法制度改革に関するさまざまな提言を行った。その中で、日本の法曹人口(裁判官、検察官、弁護士)を大幅に増やし、さらに従来、司法試験に合格するために、多くの受験生が予備校に通い、暗記中心の勉強を長年続けた末に合格するという状況を改め、「法学教育、司法試験、司法修習を有機的に関連させたプロセス」を重視し、質・量ともに充実した法曹を養成できる制度、すなわち法科大学院(ロースクール)の創設が必要であると訴えた。

この提言を受け、2004年4月、法曹養成に特化した新しいタイプの専門職大学院、法科大学院が全国で設置され、初年度68のロースクールが誕生した。

法科大学院から法曹へのプロセス

新しい制度のもとでは、原則として、法曹となるために法科大学院を修了することが必要となる。法科大学院は「公平性」「多様性」「開放性」をその理念とし、大学の法学部出身者など、法律学を学んだ人が中心の「法学既修者コース」とともに、法学部以外を卒業した、法律知識のまったくない人でも法曹を志せるよう「法学未修者コース」が設置されている(ロースクールによっては、未修者コースのみ設置している場合もある)。

既修者コースの修業年数は2年間、未修者コースは3年間で、ロースクール修了後、5月に行われる新司法試験を受験することになる。新司法試験はロースクールでの学習の成果を問う内容に変わり、短答式試験と論文式試験が同時に実施され、従来行われてきた口述試験は課されない。新司法試験の合格者は、1年に短縮される新司法修習を経て、晴れて法曹となることができる。

法科大学院協会